十三代柿右衛門錦岩牡丹花瓶
【大分県玖珠郡九重町買取】
大分の山里に眠る美 – 十三代柿右衛門 錦岩牡丹花瓶の買取
私たち「日本中国美術骨董品アジアアート」は、福岡県福岡市中央区大宮に本店を構えています。日々、お客様の大切な品々と向き合い、その価値を正確に査定し、適切な価格で買い取ることを使命としています。今回は、大分県玖珠郡九重町での出張買取の様子をお伝えします。
九州北部に位置する福岡県から、東に隣接する大分県への出張買取です。当店では、福岡県内はもちろん、九州一円での出張査定・出張買取に対応しています。今回の依頼は、大分県玖珠郡九重町にお住まいのお客様からでした。事前にお電話で、十三代柿右衛門作の錦岩牡丹花瓶の買取についてご相談いただいていました。
電話での打ち合わせの際、お客様から「買取りに併せて泊まりに来なさい」とのお誘いを受けました。ビジネスライクな関係を超えた、温かいお心遣いに、思わず心が和みました。
九重町は、九重連山の麓に位置し、豊かな自然と温泉に恵まれた町です。特に、2006年10月30日にオープンした九重”夢”大吊橋は、長さ390メートル、高さ173メートル、幅1.5メートルの歩行者専用吊橋で、日本一の高さを誇ります。その壮大な景観は多くの観光客を魅了しています。
酒井田柿右衛門は、佐賀県有田町で400年以上続く陶磁器窯元の当主です。特に、十三代酒井田柿右衛門(1902-1983)は、柿右衛門様式の復興に尽力した人物として知られています。
今回買い取らせていただいた錦岩牡丹花瓶は、柿右衛門様式の特徴をよく表した作品です。白磁の地に、錦(にしき)と呼ばれる赤や青、黄などの色鮮やかな釉薬で牡丹の花が描かれています。「岩」の文様も特徴的で、これが「錦岩牡丹」の名の由来となっています。
お客様のお宅に到着すると、早速花瓶を拝見しました。「これは確かに十三代柿右衛門作の錦岩牡丹花瓶ですね」と確認すると、お客様は「電話の通りです。実は母の形見なんです」と教えてくださいました。
柿右衛門様式の特徴の一つに、「余白の美」があります。これは、白磁の地を生かし、必要最小限の絵付けで最大の効果を生み出す技法です。この花瓶も、牡丹の花が描かれた部分以外は白磁の美しさが際立っています。
また、錦岩牡丹という題材も、柿右衛門窯の伝統を象徴するものです。牡丹は富貴を表す花として古くから好まれ、「花の王」とも呼ばれています。岩と組み合わせることで、より力強い印象を与えています。
お客様は、「この花瓶を手放すのは寂しいのですが、新しい持ち主に大切にしてもらえたらと思って」と話されました。美術品や骨董品には、作り手の想い、所有者の歴史、そして時代の空気が詰まっています。私たちは、そういった「物語」をも買い取らせていただいているのだと、改めて実感しました。
丁寧な査定の結果、この十三代柿右衛門作錦岩牡丹花瓶は、50,000円での買取となりました。お客様にもご納得いただき、無事に取引を完了することができました。
買取を終えた後、お客様のご厚意で地元の温泉に案内していただきました。九重町には数多くの温泉があり、その中でも特に有名なのが筋湯温泉です。源泉かけ流しの湯に浸かりながら、先ほどまで手にしていた花瓶のことを思い返しました。
温泉から上がった後、宿でいただいた地元の郷土料理も絶品でした。大分県は「日本一のしいたけ生産量」を誇ることでも知られています。香り高い乾しいたけの出汁で作られただご汁の味は、忘れられないものとなりました。
この地域には、小鹿田焼(おんたやき)という伝統工芸品もあります。小鹿田焼は、大分県日田市小鹿田地区で300年以上の歴史を持つ焼き物です。独特の青白色の胎土に、飴色や黒色の釉薬を施した素朴な風合いが特徴で、1995年に重要無形文化財に指定されています。
翌朝、宿を出る前にお客様とお話しする機会がありました。「実は、うちにはまだいくつか古い掛軸や中国の陶磁器があるんです。今度はそれらの査定もお願いできますか?」とのこと。もちろん、喜んでお引き受けすることをお伝えしました。
「日本中国美術骨董品アジアアート」では、陶磁器だけでなく、掛軸や絵画、中国美術品、茶道具など、幅広いジャンルの美術品・骨董品の買取を行っています。特に、有田焼をはじめとする九州の陶磁器には力を入れており、専門の鑑定士が丁寧に査定いたします。
また、中国美術品の買取にも自信があります。福岡は古くから中国との交流が盛んだった土地柄もあり、質の高い中国美術品が多く流通しています。当店では、そういった歴史的背景も踏まえつつ、適切な査定を行っています。
今回の出張買取のように、当店では福岡県福岡市中央区の店舗での買取はもちろん、お客様のご自宅への出張査定・出張買取にも対応しています。遠方のお客様には、まずは写真による初期査定も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
美術品・骨董品は、適切に保管し、次の世代に引き継いでいくことが重要です。しかし、家族構成の変化や住環境の変化などにより、大切に守ってきた品々を手放さざるを得ない場合もあります。そんな時は、ぜひ当店にご相談ください。
私たちは単に物を買い取るのではなく、その品に込められた歴史や文化、そして前の所有者の想いを受け継ぎ、次の世代に橋渡しをする役割を担っていると考えています。だからこそ、一つ一つの品を丁寧に扱い、適切な価格で買い取ることを心がけています。
今回の十三代柿右衛門作錦岩牡丹花瓶のように、素晴らしい作品との出会いは、私たちにとっても大きな喜びです。こういった名品を適切に評価し、次の世代に引き継いでいくことが、私たちの使命だと考えています。
九重町での出張買取を終え、福岡に戻る車中で、改めてこの仕事の醍醐味を感じました。美しい自然に囲まれた土地で、歴史ある美術品に出会い、その背景にある物語に触れる。そして、その品を次の世代に繋ぐ架け橋となる。この仕事ほど、やりがいのある仕事はないと思います。
美術品・骨董品の買取りについてお悩みの方、ぜひ「日本中国美術骨董品アジアアート」にご相談ください。福岡県福岡市中央区を中心に、九州一円でお客様の大切な品々と向き合い、適切な査定・買取を行っています。
私たちは、お客様の大切な品々との出会いを、いつも心待ちにしています。あなたの手元にある美術品や骨董品、もしかしたらそれは次の世代に引き継ぐべき貴重な文化財かもしれません。一度、専門家の目で査定させていただけませんか?
「日本中国美術骨董品アジアアート」は、福岡の地で育まれた美と文化を大切に守り、次の世代に引き継いでいく。そんな使命感を持って、日々の業務に励んでいます。あなたの大切な品々との出会いを、心よりお待ちしております。