礼拝用聖像画板絵(イコン)
【長崎県北松浦郡佐々町買取】
買取事例:長崎県佐々町で出会った宝物 – 礼拝用聖像画板絵(イコン)
こんにちは。長崎県佐世保市権常寺町にある「日本中国美術骨董品アジアアート長崎」です。今回は、長崎県北松浦郡佐々町での驚きの出会いについてお話しします。
佐々町で見つけた隠れた宝物
ある日、佐々町にお住まいのお客様から一本の電話がありました。「家の整理をしていたら、古い絵のようなものが出てきたんです。でも、他の店では査定できないと断られて…」
その言葉に、私たちは直感しました。「もしかしたら…」
お伺いすると、そこにあったのは紛れもない礼拝用聖像画板絵、いわゆる「イコン」でした。
イコンとは?
イコンは、東方正教会で使われる聖なる絵画です。単なる絵画ではなく、信者にとっては神聖な存在。祈りを捧げる対象であり、天国への窓とも言われています。
今回見つかったイコンは、マリアと幼子イエスを描いたもの。細密な筆使いと金箔の輝きが、時を越えて美しさを放っていました。
長崎とキリスト教の深い絆
ここで、長崎とキリスト教の歴史について少しお話ししましょう。
長崎は、16世紀に日本で最初にキリスト教が伝来した地として知られています。その後の禁教時代、多くの隠れキリシタンが信仰を守り続けました。
佐々町もその歴史と無縁ではありません。近くの平戸や生月島には、多くの隠れキリシタンの集落がありました。
このイコンも、そんな長い歴史の中で大切に守られてきたのかもしれません。見る者の心に、長崎の深い信仰の歴史が響いてくるようでした。
イコンの難しさと専門知識の重要性
聖像画は、作品ごとの来歴や市場性を調べるのが非常に難しいのです。今回のお客様も、他の店では「査定できない」と言われたそうです。
でも、私たちはそう簡単には諦めません。長年の経験と専門知識を活かし、一つ一つ丁寧に調査していきます。
そして分かったのは、このイコンが19世紀後半のロシアで作られた可能性が高いこと。当時の日露交流を考えると、長崎に渡ってきても不思議ではありません。
大切なお願い:片付け前にご相談を
今回の発見で、私たちは改めて大切なことを学びました。皆さまにもぜひお伝えしたいのです。
最近、お屋敷の荷物整理でお呼びいただくことが増えています。でも、安易に片付け業者さんを呼んでしまうと、こういった価値あるものまで処分されかねません。
実際、「あれもこれも片付け業者に持っていかれてしまった」と後悔されるお客様をたくさん見てきました。そんな悲しい思いをする方を、もう二度と見たくありません。
ご自宅やご実家の整理で「古いもの」や「よくわからないもの」が出てきたら、すぐに捨てずに、ぜひ私たち専門家にご相談ください。
「ただの古い絵」に見えるものの中に、実は貴重な文化財が眠っていることがあるのです。
私たち「日本中国美術骨董品アジアアート」は、そんな”眠れる宝物”を見つけ出し、正しく評価することを使命としています。
皆さまの大切な品々を、間違って捨ててしまうことのないよう、どうかお力をお貸しください。小さなものでも、お気軽にご相談いただければと思います。
イコンのこれから
このイコンは、当店で買い取らせていただきました。
きっと次の持ち主の方の元で、また新たな物語を紡いでいくことでしょう。長崎の地で大切に守られてきた信仰の証が、これからも受け継がれていく。そう思うと感慨深いものがあります。
私たち「日本中国美術骨董品アジアアート」は、これからもこうした品々の橋渡し役として、お手伝いを続けていきたいと思っています。
皆さまのお家に眠る「古いもの」「よくわからないもの」、もしかしたら素敵な発見があるかもしれません。捨てる前に、ぜひ一度お声がけください。
きっと、あなたの身の回りの品々も、このイコンのように素敵な物語を持っているはず。その物語を一緒に紐解いてみませんか?長崎の豊かな歴史と文化を、共に守り、次の世代に伝えていく。そんな大切な役割を、皆さまと一緒に担っていけたら幸いです。