中国青銅器「ゆう」殷周時代
【長崎県佐世保市買取】
長崎県佐世保市、その名は多くの人に米軍基地の街として知られていますが、実はこの地には驚くべき歴史の宝物が眠っていることをご存知でしょうか。今回は、そんな佐世保市での思いがけない中国美術品との出会いをご紹介します。
佐世保の古民家からの一本の電話
ある穏やかな秋の日、佐世保市の古い町並みに佇む一軒の民家から一本の電話をいただきました。「祖父の遺品整理をしているのですが、なんだか変わった形の壺のようなものが出てきて…」というお客様からのお問い合わせでした。
佐世保市は、その歴史ある港を通じて古くから海外との交流が盛んだった地域です。特に中国との関わりは深く、時には貴重な美術品や骨董品が持ち込まれることもありました。そんな歴史を持つ佐世保での買取依頼に、私たちは胸を躍らせながら向かいました。
古民家に眠る中国の至宝
佐世保の街並みを抜け、少し小高い場所にあるお客様のお宅に到着しました。玄関を開けると、懐かしい畳の香りが漂います。お客様は丁寧にお茶を淹れてくださり、祖父様の思い出を語ってくださいました。
「祖父は商売で中国へよく行っていたそうです。このお土産は特別だと言っていましたが、私たちにはその価値がわかりませんでした」
そう話しながら、お客様が取り出してくださったのが、今回ご紹介する中国青銅器の「ゆう」でした。
「ゆう」との衝撃の出会い
目の前に現れた「ゆう」を見た瞬間、私は思わず息を呑みました。その姿は、まさに中国古代の美術品の中でも最高峰と呼べるものでした。
「ゆう」とは、古代中国で酒を運ぶために使われた容器です。特にこの「ゆう」は、殷周時代(紀元前16世紀〜紀元前771年)のものと思われ、その価値は計り知れません。
青銅の表面には、緑がかった錆が美しく浮かび上がり、まるで数千年の時を物語るかのようです。取っ手や胴体には精緻な模様が彫られており、当時の工人たちの卓越した技術を今に伝えています。
専門家の目による鑑定
この「ゆう」の真贋を見極めるため、私たちは慎重に鑑定を進めました。というのも、青銅器は現在も作られており、特にここ100年ほどの間に作られた複製品の中には、本物と見分けがつかないほど精巧なものがあるからです。
しかし、この「ゆう」の場合、その形状や文様、青銅の質感、さらには長年にわたって形成された自然な緑青の様子など、あらゆる点から本物であることが確認できました。
お客様との対話
鑑定結果をお客様にお伝えすると、驚きと喜びが入り混じった表情を浮かべられました。「まさか、こんなに価値のあるものだったなんて…。祖父が大切にしていた理由がわかりました」
私たちは、この「ゆう」の歴史的価値や芸術的価値について詳しく説明させていただきました。古代中国の文化や、当時の工芸技術の素晴らしさについてお話しする中で、お客様の目が次第に輝いていくのを感じました。
大切な遺品との別れ
しかし同時に、大切な祖父様の遺品を手放すことへの寂しさも感じられました。「でも、きっと祖父も喜んでくれると思います。こんなに素晴らしいものを、多くの人に見てもらえるなんて」とお客様。
私たちは、お客様の大切な思い出の品を、その価値にふさわしい金額で買い取らせていただきました。そして、この貴重な「ゆう」を次の世代に引き継ぐ役割を担うことになったのです。
美術品・骨董品の扱いについて
この経験を通じて、改めて感じたことがあります。ご家庭に眠る”ただの古い物”と思われているものの中に、実は貴重な美術品や骨董品が隠れていることがあるのです。
特に、遺品整理や断捨離の際には注意が必要です。時間的制約があったり、遠方から一時的に帰省しての整理など、状況は様々かと思います。しかし、安易に片付け業者を呼んだり、不動産会社や葬儀会社、引っ越し業者が提供する付加サービスでの整理は、貴重な品を見逃す可能性があります。
ゴミとして処分する前に、ぜひ美術品・骨董品の専門家にご相談ください。私たち日本中国美術骨董品アジアアート長崎では、長崎県全域、特に長崎市、佐世保市を中心に、無料で出張査定を行っています。たとえ買取できるものがなかった場合でも、出張費や査定料は一切いただきません。
最後に
長崎県、特に佐世保市には、このような驚くべき中国美術品や骨董品が眠っている可能性があります。皆様のお宅に眠る美術品や骨董品、もしかしたらそれは歴史的な価値を持つ宝物かもしれません。
私たちは、そんな宝物を見出し、その価値を正当に評価し、次の世代へと橋渡しすることを使命としています。長崎の皆様、ぜひ一度、お持ちの品々についてご相談ください。きっと、新たな発見があるはずです。