戦国期古鉄地時代甲冑大鎧

戦国期古鉄地甲冑大鎧の買取事例 – 歴史の重みを感じる一期一会の出会い

長崎県佐世保市にある「日本中国美術骨董品アジアアート長崎」では、日々さまざまな美術品や骨董品の買取を行っております。今回は、当店で実際に買い取らせていただいた「戦国期古鉄地甲冑大鎧」についての買取事例をご紹介いたします。

突然の依頼 – 武具・甲冑専門家の直感

厳しい寒さが続く真冬のある日、一本の電話が当店に入りました。電話の主は、長崎県内にお住まいの方でした。「実家の納屋から古い甲冑が出てきたので、買取をしてほしい」というお問い合わせでした。

甲冑と一口に言っても、時代の名品から端午の節句用の現代レプリカまで、実にさまざまなタイプがあります。そのため、まずは電話でお客様から詳細をお聞きすることにしました。

「数十年前から納屋に保管したままで、かなり傷みも出ているのですが、入れ物も古く、家紋のようなものが残っています」とのお話でした。ただ、ご依頼者様ご本人のコレクションではなく、先代から引き継いだお品とのことで、詳細はわからないようでした。

しかし、ひとつ会話で気になったのが「十数年前に一度、先代が手放そうとしたときは、どこかの骨董屋が10万円の買取値を付けた」とのことでした。私は直感的に端午の節句用の飾り物ではないと感じました。

出張査定の提案 – 長崎県全域をカバーする当店の強み

電話でのやり取りだけでは、甲冑の価値を正確に判断することは難しいです。また、ご依頼者様も甲冑の取り扱いに不慣れなため、箱から取り出して調べたり撮影したりすることは避けたいとのことでした。

そこで私は、出張査定をご提案しました。「日本中国美術骨董品アジアアート長崎」では、長崎県全域はもちろん、近隣の佐賀県まで幅広く出張買取を行っています。特に武具・甲冑については、専門の鑑定士が直接お伺いして査定を行うことができます。

ご依頼者様もこの提案に同意してくださり、後日、お客様のご自宅へお伺いすることになりました。

現物確認 – 専門家の目が捉えた歴史の証

1週間後、私は長崎県内のお客様宅を訪問しました。納屋から運び出された甲冑を目の当たりにした瞬間、さすがに長年の保管で傷みは激しいものの、一目で価値ある品物だと判断できました。

丁寧に甲冑を観察し、素材や様式を細かくチェックしていきました。古い鉄を使用していること、製作技法、デザインの特徴など、さまざまな要素を総合的に判断した結果、この甲冑はおおよそ戦国時代に製作されたものである可能性が高いと結論づけました。

ご依頼者様に、「これは端午の節句用のレプリカではありません。江戸時代よりもさらに古い、おそらく戦国期のものだと思われます」とお伝えすると、驚きの表情を浮かべられました。

専門知識を活かした詳細な説明

甲冑の各部位について、詳しく説明させていただきました。

「この甲冑は、『古鉄地』という技法で作られています。古い鉄を使用して作られたもので、当時の製作技術を今に伝える貴重な資料です。また、胴体を守る『大鎧』と呼ばれる様式を採用しています。大鎧は平安時代後期から発展した古典的な甲冑の形で、戦国時代にもその名残が見られます」

さらに、甲冑の各部位の特徴や、残された家紋の意味などについても知る限り解説しました。ご依頼者様は熱心に聞いてくださり、先祖から受け継いだこの甲冑の歴史的価値を理解されたようでした。

状態の確認と価値判断

しかし、残念ながらこの甲冑の状態は決して良いとは言えませんでした。古鉄はかなりの錆びが進行しており、縫製部分も劣化が激しい状態でした。また、いくつかのパーツが欠けており、完全な状態ではありませんでした。

これらの状態を踏まえつつ、私は次のように申し上げました。

「状態は決して良くありませんが、それでもこの甲冑にはコレクターが欲しがるだけの魅力があります。できれば弊社で買い取らせていただき、専門業者による修復や保存処理を施した上で、再び市場に出していきたいと考えています。このような名品は、適切に保存され、研究者や愛好家の目に触れることで、その価値が長く続いていくと思います」

買取価格の提示と成立

慎重に検討を重ねた結果、弊社買取価格として130,000円をご提示しました。この価格には、甲冑の歴史的価値はもちろん、今後の修復にかかる費用なども考慮されています。

ご依頼者様には、「実際の修復には相当の費用がかかりますが、弊社ではこの甲冑の歴史的価値を重視し、できる限り高い評価をさせていただきました」と説明しました。

ご依頼者様には数日間の検討期間を経て、最終的に130,000円での買取にご了承いただきました。大切な家宝を手放すことは簡単な決断ではなかったと思いますが、この甲冑が適切に保存され、その価値が多くの人に認識されることを喜んでくださいました。

買取後の取り組み – 歴史の継承と発信

買取後、この戦国期古鉄地甲冑大鎧は、専門の修復師による丁寧な修復作業を経て、その姿を取り戻しつつあります。錆びついた鉄部分のクリーニングや、劣化した縫製部分の補強など、細心の注意を払いながら作業を進めています。

美術品・骨董品買取のプロフェッショナルとして

今回の戦国期古鉄地甲冑大鎧の買取は、「日本中国美術骨董品アジアアート長崎」にとっても貴重な経験となりました。単に高額で買い取るだけでなく、その歴史的・文化的価値を理解し、適切に保存・活用していくことの重要性を改めて認識しました。

当店では、この甲冑以外にも、刀剣、茶道具、掛軸、絵画、中国美術品など、幅広い分野の美術品・骨董品を取り扱っています。それぞれの分野に精通した専門家が在籍しており、お客様の大切な品物一つ一つに、丁寧かつ適切な評価を行っています。

また、長崎県を中心に、福岡県や佐賀県など九州一円で出張買取・出張査定を行っています。お客様のご都合に合わせて、ご自宅や保管場所へ直接お伺いし、その場で査定・買取をさせていただくことも可能です。

美術品・骨董品には作り手の想いや、所有者の方々の歴史が詰まっています。当店では、そういった品物の価値を正当に評価し、次の世代へと橋渡しをする役割を担っていると考えています。

もし皆様のお手元に、代々受け継がれてきた美術品や骨董品がございましたら、ぜひ一度「日本中国美術骨董品アジアアート長崎」にご相談ください。プロフェッショナルの目で、その価値を最大限に引き出し、適切な評価をさせていただきます。

歴史ある品物との出会いを、私たちは心からお待ちしています。引き続きよろしくお願い申し上げます。

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