着物
【福岡県福岡市中央区買取】
眠りから覚めた着物の価値 – 福岡市中央区での思いがけない出会い
福岡市中央区、店舗から歩いて向かった先の、いつもの見慣れた通りにあるお屋敷。すぐ着いたと思いきや、表で荷物の運び出し中の人物が今回のご依頼者でした。お問い合わせの電話を切って5分後の五月にしては汗ばむ夕方、当店「日本中国美術骨董品アジアアート」のスタッフが訪問させていただきました。
お客様は長年この地域にお住まいの方で、先日他の買取業者が訪れたものの、「買取できるものはないですね」と帰ってしまったそうです。諦めかけていたところ、インターネットで当店を見つけ、「最後の望みをかけて」と連絡をくださいました。
玄関に足を踏み入れると、和室の真ん中に着物が山積みになっていました。「買取してもらえなかったのか…」。その時の印象は今でも覚えています。
お客様は淡々と、「身内がお茶をやっていて着物が大好きで、つい集めてしまって。そのまま着る機会もないし、他の家族も興味がないみたいで。もう捨てるしかないかなと思って…」と話してくださいました。
一枚一枚丁寧に拝見させていただくと、その中には素晴らしい逸品も混ざっていました。有名な染織作家による訪問着は、繊細な意匠と鮮やかな色彩が、まるで絵画のような美しさを醸し出しています。
「これは家族の大切な行事の時に着たものなんです」とお客様。思い出の品だけに、処分は避けたい感じでした。お茶道具や陶器類など色々と買取させていただいたので、少し協力させていただく思いで、弊社での買取をご提案しました。そして、「大切にしてくれる人の手に渡るなら…」と、最終的に買取をご了承いただきました。
着物以外にも、帯や和装小物など、様々な品々がありました。中には虫食いやシミのあるものもありましたが、一部、状態の良いものもあり、予想以上の査定額をお出しすることができました。
お客様は、とりあえず捨てなくて済んだという表情で、「こんなに価値があるなんて…。他の業者さんは見向きもしなかったのに」とおっしゃいました。
ここで、着物の価値について少しお話しさせていただきます。着物の価値は、素材や染め、織りの技術、作家性など、様々な要素で決まります。例えば、今回買取させていただいた訪問着は、その作家の作品が呉服店でも展示されるものがありました。また、帯の中には、西陣織の名門工房による逸品もありました。
こうした価値を見抜くには、美術品・骨董品に関する幅広い知識と経験が必要です。当店では、着物はもちろん、日本画や茶道具、古美術品など、幅広いジャンルに精通したスタッフが在籍しています。そのため、一見すると価値が分かりにくい品物でも、適切に査定することができるのです。
福岡市は、古くから文化の中心地として栄えてきました。その歴史は着物にも反映されており、地域特有の意匠や技法を見ることができます。今回の買取品の中にも、博多織の帯があり、その精緻な織りに福岡の伝統工芸の素晴らしさを改めて感じました。
買取を終えて帰り際、お客様から「こんなに丁寧に対応してもらえるなんて。本当にお願いして良かったです」とのお言葉をいただきました。当店では、お客様の大切な思い出の品を、次の大切にしてくれる方へつなぐ架け橋になれることを、やりがいと考えています。
最後に、皆様にお伝えしたいことがあります。着物や古美術品は、長年しまっておくことで思わぬダメージを受けることがあります。「もう使わないから」と片付け業者に依頼する前に、ぜひ当店のような専門家にご相談ください。価値ある品物を誤って処分してしまうことのないよう、丁寧にアドバイスさせていただきます。
当店「日本中国美術骨董品アジアアート」は、福岡市中央区大宮に本店を構え、着物や古美術品の買取を専門に行っています。出張買取も承っておりますので、お家に眠っている品物がございましたら、お気軽にお問い合わせください。きっと新たな発見があるはずです。