浮世絵の本物と復刻版の違いとは?価値のある浮世絵を見分けるコツも解説!

浮世絵とは、江戸時代に誕生した日本独自の芸術形式であり、当時の庶民文化の1つです。
浮世絵の魅力は、時代をこえて今なお、多くの方を魅了しています。

この記事では、浮世絵の歴史や種類についてと本物と復刻版の見分け方、さらには価値のある浮世絵について解説します。

浮世絵について

浮世絵の様式は、当時の風俗を色濃く描き出しており、「浮世」の語には「当世風の」「好色な」などの意味があります。
浮世絵は、その手に入りやすさから庶民層に広く普及し、宣伝ポスターのような役割も果たしていました。

浮世絵には、木版画と肉筆画の2つの表現方法があります。
肉筆画は筆で直接描かれたもので、木版画は木を彫って作った版を何色もすり重ねて完成します。
特に木版画は、色鮮やかで庶民の目を引く存在でした。

また、浮世絵の中でも「美人画」や「役者絵」は、その時代の流行を反映した人気のテーマです。
特に喜多川歌麿の「大首絵」や東洲斎写楽の役者絵は、その斬新な技法で庶民の心をとらえたのです。

本物と復刻版の違い

浮世絵の本物と復刻版の違いを理解することは、その価値を深く知る上で不可欠です。
江戸時代の本物と現代の復刻版は、製法や歴史的価値において大きな差があります。
ここでは、それらの違いについて解説します。

復刻版と本物の区別

本物の浮世絵は、基本的に江戸時代から明治初頭にかけて制作された木版作品のことを指します。

これに対し、復刻版は現代に再現された作品で、主に木版で刷られたもののことです。
重要なのは、復刻版であっても印刷したポスターではなく、版を用いて1枚1枚手作業ですった作品のみが、美術業界では復刻版として扱われていることです。

本物か復刻版かを見極めるポイントは、作品の裏から見る色のにじみがあるかどうかや、彫師と摺師のサインの仕方です。
本物の浮世絵は、版上に名前がすってあります。

市場価格の違い

本物と復刻版の市場価格には大きな差があります。
本物は、作家の知名度や作品のコンディション、構図の人気度合いなどに基づいて価格が決まります。

一方、復刻版は発行元やコンディションによって金額が決定され、オリジナルに比べると価格は比較的低めです。

価値のある浮世絵の見分け方

浮世絵を買取に出す上で、本物か復刻版かを見分け、価値を正しく理解することはとても大切です。
ここでは、価値のある浮世絵の見分け方のポイントを解説します。

落款・印章があるか

本物の浮世絵には必ず落款や印章が捺されています。
落款や印章は本物か復刻版かを見極める上での重要な手がかりです。
落款・印章の有無やデザインが異なる場合、贋作である可能性が高いです。

作者と作品内容

浮世絵が本物である場合、その浮世絵の価値は作者と作品内容によって異なります。
特に葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳などの有名な浮世絵師の作品は、人気も価値も高い傾向にあります。
葛飾北斎の作品では、「冨嶽三十六景」の人気が高いです。

肉筆と版画の違い

浮世絵には肉筆画と木版画の2種類があります。
木版画で作られた浮世絵は大量生産が可能ですが、肉筆の浮世絵は一点物であり、非常に高い価値があります。

作品の出来栄え

浮世絵の原板は摩耗しやすいため、初期に刷られた作品は鮮明で価値が高い一方、後期に刷られた作品は線がぼやけ、品質が落ちる傾向にあります。
そのため、色の間違いや位置ずれなど、出来の悪い作品は価値が低いとされます。

まとめ

浮世絵が本物か復刻版かどうかの見分け方のポイントは、色のにじみがあるかや、サインの仕方にあります。
また、本物の浮世絵でも肉筆画のものは、価値が高いです。
みなさんがお持ちの浮世絵が、価値があるかどうかをこの記事を参考に確かめてみてください。

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