古伊万里の魅力再発見!その歴史と芸術性

最終更新日:2025年1月21日

古伊万里。
その名は、どこか懐かしい響きと共に、東洋の美と歴史を感じさせます。
精緻な絵付け、鮮やかな色彩、そして幾多の物語を秘めたその姿は、多くの人々を魅了し続けてきました。
今回は、古伊万里の魅力に迫り、その歴史と芸術性について解説します。

古伊万里とは江戸時代の磁器の傑作

有田焼との関係性と名称の由来

古伊万里は、佐賀県有田町を中心に生産された磁器です。
伊万里焼と呼ばれる所以は、長崎の出島を経由して海外へ輸出された際、積み出し港であった伊万里港の名前が用いられたことにあります。

有田焼は、古伊万里を含む、有田とその周辺地域で焼かれた磁器の総称です。
古伊万里は主に江戸時代に生産された有田焼、そして周辺の三川内焼や波佐見焼などを含む、より広い範囲の磁器を指す言葉として用いられることもあります。

古伊万里の特徴的な様式と魅力

古伊万里は、白磁をベースに、藍色を主体とした染付や、赤や金などを用いた色絵が特徴です。
代表的な様式として、柿右衛門様式、金襴手様式などが挙げられます。
柿右衛門様式は、繊細な絵付けと、赤や緑といった鮮やかな色彩が特徴です。
一方、金襴手様式は、金彩をふんだんに使用した豪華絢爛な作品が多いです。

これらの様式は、日本の伝統的な絵柄やモチーフと共に、当時の人々の美意識を反映しています。
植物や動物、幾何学模様など、多様なモチーフが用いられ、器全体を埋め尽くすように描かれることも少なくありません。

海外への輸出と世界への影響

17世紀後半から18世紀前半にかけて、古伊万里は大量に海外へ輸出され、ヨーロッパを中心に世界中で人気を博しました。

当時、磁器生産で世界をリードしていた中国が輸出を停止したことも、古伊万里の輸出拡大を後押ししました。
その高い芸術性と、入手困難さから、ヨーロッパの王侯貴族の間でも珍重され、宮殿を飾る品として用いられました。

古伊万里の輸出は、日本の文化や技術を世界に知らしめる上で重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

古伊万里と現代の伊万里焼の違い

現代の伊万里焼は、江戸時代に作られた古伊万里とは異なる特徴を持っています。
交通手段の発達や、生産技術の向上によって、現代の伊万里焼は、より均一で精密な仕上がりとなっています。
また、古伊万里では見られるような、焼成時の温度ムラによる歪みも、現代の伊万里焼では少ない傾向にあります。

古伊万里の魅力に迫る!その歴史と芸術性

初期伊万里から現代への変遷

古伊万里の歴史は、17世紀初頭、朝鮮から渡来した陶工によって有田で磁器が焼かれたことに始まります。
初期伊万里は、素朴ながらも力強い魅力を持つ作品が多く、青一色の染付が中心でした。
その後、柿右衛門様式、金襴手様式など、様々な様式が発展し、高度な技術と芸術性を誇る作品が数多く生み出されました。

明治時代以降は、鉄道輸送の発達や新たな技術の導入により、伊万里焼の生産は大きく変化していきました。

代表的な様式 柿右衛門様式 金襴手様式など

柿右衛門様式は、鮮やかな色彩と、余白を生かした洗練されたデザインが特徴です。
金襴手様式は、金彩を贅沢に使用した豪華な作品が多いです。
これらの様式以外にも、色鍋島様式など、様々な様式が存在し、それぞれに独特の魅力を持っています。

古伊万里に見られる絵柄とモチーフ

古伊万里の絵柄は、花鳥風月を代表とする自然をモチーフにしたものから、龍や鳳凰といった吉祥柄、そして幾何学模様など、多岐に渡ります。
これらの絵柄は、日本の伝統的な絵画や工芸の影響を受けており、当時の社会風俗や文化を反映していると言えるでしょう。

古伊万里が伝える日本の美意識

古伊万里は、単なる器ではなく、日本の美意識を体現した芸術作品です。
洗練されたデザイン、鮮やかな色彩、そして精緻な絵付けは、日本の伝統美の粋を集めたものと言えるでしょう。
古伊万里を通して、日本の美意識に触れることができるのです。

まとめ

本稿では、古伊万里の歴史、特徴、そしてその魅力について解説しました。
江戸時代に栄えた古伊万里は、有田焼の一種として、その精緻な絵付けと鮮やかな色彩で世界中を魅了しました。
柿右衛門様式や金襴手様式など、様々な様式が存在し、それぞれが独自の美しさを持っています。

古伊万里は、単なる日用品ではなく、日本の伝統文化と芸術性を伝える貴重な遺産と言えるでしょう。
現代の伊万里焼とは異なる、古伊万里独特の風合いと、そこに込められた日本の美意識を感じ取っていただければ幸いです。

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