骨董品とアンティークの違いを解説!時代や種類・価値を見極めるポイント
骨董品とアンティーク、あなたは違いをご存知ですか。どちらも古い時代の品物を指す言葉として使われますが、これらには違いがあるのでしょうか。
本記事では骨董品とアンティークの違いについて解説します。
目次
骨董品とアンティークの違いとは?
「骨董品」と「アンティーク」は、どちらも古い時代の品物を指す言葉ですが、厳密には異なる意味合いを持っています。
歴史的背景
「アンティーク」という言葉は、ラテン語の「antiquus」に由来し、元々は古代ギリシャ・ローマの遺物を指していました。
しかし、1934年に制定されたアメリカの通商関税法で、「製造時点から100年を経過した手工芸品、工芸品、美術品」と定義されるようになり、現在ではこの定義が一般的です。
日本における「骨董品」
一方、日本語の「骨董品」は、アンティークと同じように古い時代の品物を指しますが、特に日本、中国、韓国など東アジアで作られたものを指すことが多いです。
また、製造年代が明治以前のものと、明治以降のものとで、呼び方が異なる場合があります。
例を挙げて違いを理解する
例えば、伊万里焼の皿は「骨董品」と呼ばれることが多いですが、「アンティーク」と呼ばれることはほとんどありません。
逆に、マイセンのカップは「アンティーク」と呼ばれるのが一般的です。
また、江戸時代のからくり時計は「骨董品」と呼ばれますが、明治時代に作られた懐中時計は「アンティーク」と呼ばれることが多いです。
100年という基準
骨董品やアンティークには、100年以上経過したものを指すという基準がありますが、明確な基準ではありません。
そのため、100年経過していないものでも、アンティークと呼ばれることがあります。
例えば、コレクターが多い「アンティークウォッチ」には、手巻きと自動巻きの2種類がありますが、自動巻き腕時計が初めて発表されたのは1926年です。
そのため、自動巻きの「アンティークウォッチ」は、100年経過していないアンティークということになります。
骨董品・アンティークの種類と価値を見極めるポイント
骨董品とアンティークは、美術品と工芸品という2つの大きなカテゴリーに分類され、それぞれのカテゴリーには様々な種類があります。
時代や産地、製作者によって価値は大きく異なり、中には非常に高額な品物も存在します。
美術品
美術品は、鑑賞を目的として作られた作品を指します。
代表的なものとしては、掛け軸、絵画、彫刻などがあります。
壺や皿、茶道具など、高い装飾や模様を持つものは、美術品として扱われる場合もあります。
美術品の価値は、作者の知名度、作品の歴史的背景、芸術的価値などによって決まります。
工芸品
工芸品は、使用を目的として作られた作品を指します。
食器、桐ダンス、家具、玩具、衣類など、作られた当時には実際に使用されていたものがほとんどです。
工芸品の価値は、素材、製法、デザイン、機能性などによって決まります。
価値を見極めるポイント
骨董品やアンティークの価値を見極めるには、以下のポイントを押さえましょう。
・時代:製造年代が古いほど価値が高い傾向があります。
・産地:有名な産地で作られたものは価値が高い傾向があります。
・製作者:有名な作家や職人が作ったものは価値が高い傾向があります。
・素材:希少な素材が使われているものは価値が高い傾向があります。
・状態:状態の良いものは価値が高い傾向があります。
・希少性:数が少ないものは価値が高い傾向があります。
まとめ
骨董品とアンティークは、どちらも古い時代の品物を指しますが、歴史的背景や用途、製造地によって明確な違いがあります。
美術品と工芸品の2つの大きなカテゴリーに分類され、それぞれの価値は時代、産地、製作者、素材、状態、希少性によって決まります。
本記事で紹介したポイントを参考に、骨董品やアンティークの世界をより深く理解し、鑑賞や収集を楽しんでください。