十三代今泉今右衛門作 錦菊絵瓢瓶
「お屋敷に陶磁器やタンス、座卓、置物などがあり、買取できるものかどうか見てもらいたい」とお電話をいただきました。家具や座卓は買取ではなく、処分費がかかってしまうものもあり、弊社ではお取り扱いできないこともあるため、もう少し製品についての情報を教えてもらいたい旨をお伝えしたところ、商品について「詳しいことは分からないが、写真を撮っている」とのことでしたので、一先ず、弊社公式LINEアカウントへその画像を送ってもらい、その画像をもとに買取の可否をお伝えする運びとなりました。画像は直ぐに送られてきました。いただいた画像を拝見すると、背丈ほどある有田焼の沈香壺(三段組の大き目の香炉)や、唐木の飾り棚、ケースに入った陶器人形、黒漆に螺鈿装飾されたテーブルなどが写っており、「最低買取価格」をお伝えいたしました。これは実際に現地に出向いて現品確認の際、事前にいただいた画像には写っていなかった不具合が見つかり、そのためご提示済みの買取価格で買取できなくなってしまうときには、ご売却を断っていただいても大丈夫ですし、もし実際のお品が画像以上に評価できれば、その場でプラス査定させていただくという価格です。実は今回ご依頼のお客様も県外にお住まい中とのことで、旅費を掛けて保管場所のお屋敷へ出向くため、売却先や買取価格を決めておかないと、当日現地で買取業者から「こちらの商品の買取は無理です。」では困ってしまうというご事情があったようです。こちらの花瓶は、LINE査定の画像の中に、買取不可の食器棚が写っていた際、その食器棚のガラス戸越しに1/3ほど見えていたものです。お電話でご依頼者様に「このちょこっと見える花瓶は今右衛門じゃないですか?」とお尋ねしましたが、ご自身で購入されておらず見どころが分からないとのことで、こちらは現地での個別査定となり、おおよその買取価格をお伝えいたしました。現地で現品を拝見すると、やはり今右衛門作ということが分かり、また別のお部屋に共箱も有ったため、ご依頼者様には「これで旅費が出た!」と大変喜んでいただきました。