

ダイヤモンドの高価買取事例
本物か?偽物か?見分けることに苦労していた時代
日本ではそれほどダイヤモンドが出回っていなかった1970年代前半、当時はまだ国内でダイヤモンドの品質を見極める鑑識眼を持っている人はあまりいませんでしたし、現代のように機械で見分けることもできませんでした。そこで、偽物で一儲けしようという者がいたのです。当時、質屋さんの組合では、どんなに大きいダイヤモンドでも30万円以上のお金は貸さないというルールが決められていたのだそうです。なぜならばもし偽物を掴まされたとしても、損失は30万円で収まるように、という理由からだそうです。そんなルールを決めなければならないほど、物の価値を見極めるプロである質屋さんたち自身にも、ダイヤモンドの鑑定は難しかったということでしょう。
実際にある講演会で鑑定するために集めたダイヤモンドも非常に偽物が多く、思わず頭を抱え込んでしまう質屋さんもいました。実は彼らが、ダイヤモンドが本物か偽物かを見分ける判断にしていたのが、持ってきた人の服装や全体の印象でした。彼らは人を見てお金持ちかそうでないかを見分け、お金持ちそうな人ならばそのダイヤモンドは本物、と判断していたというのです。これは絶対本物のダイヤモンドだと質屋さんが自信を持っていうものが偽物であったり、またちょっと怪しいのだけれどと出された2カラット以上もあるダイヤモンドが本物だったり。お客様と質屋さんの駆け引きにきっと様々なドラマが繰り広げられたに違いありませんでした。ダイヤモンドはこうしたプロをも惑わせる存在でありました。
現代では鑑定の方法も確立しています。購入した時の箱、袋、ギャランティカード、レシート、鑑定書などがあれば一緒にお持ちください。
参考文献:奇跡の石 ダイヤモンド 至上の煌めきをあなたに 石田まさひら 文芸社